2025年10月18日開催!海ごみ出張授業with 横浜市立大学

今年度の海ごみ出張授業は、海岸・海底清掃や海草のアマモ移植・育成活動をしている環境市民団体「海をつくる会 」事務局長 坂本昭夫さんと、アマモ発芽装置を発明した学生発明家の嘉手納杏果さんの活動をご紹介しています。
10月18日土曜日。今年度初となる「海ごみ出張授業」が、横浜市金沢区にある市内に唯一残された自然海岸 野島海岸(乙舳海岸=おつともかいがん)を舞台に開催されました。参加してくれたのは横浜市立大学の学生のみなさん!

この日は、お天気も良く、野島公園ではバーべーキューを楽しむ人も多く、のどかな秋の一日でした。
今回ビーチクリーンを行った野島海岸は、横浜市内で自然海岸が埋立てにより失われていく中、海岸線 140kmの中で500mしかない横浜市内唯一の自然海浜です。

対岸には、横浜八景島シーパラダイスが見え、シーカヤックやボートでの釣りを楽しむ方もいました。
そんな海には「海をつくる会」の皆さんが移植した海草のアマモが数を増やしているとのこと。
野島海岸は、一見綺麗に見える砂浜ですが、浜に降りてみると・・・

打ち寄せられた木々と多くのゴミ。ペットボトルはもちろん、割れたカップ麺の容器、ストロー、何かのキャップ、船のブイや切れた網、茶色い小瓶や傘の柄、靴、ちぎれた人工芝に小さいプラスチックの破片たち。原型をとどめている物から、少しずつ形が崩れ、小さな海洋プラスチックごみが砂浜にたくさん混ざっていました。
この日は、「海をつくる会」による月に一回の「定点調査&海浜清掃」の日でもあり、海岸清掃には、一般のボランティアの方も集まり、総勢21名での活動。
横浜市立大学からは、ボランティア支援室企画として集まってくれた5人が参加してくれました。
初めてのビーチクリーンということで、海をつくる会の坂本さんから野島海岸の特徴について解説していただき、ビーチクリーンがスタート!

埋め立てられ仕切られた対岸から流れ込む潮によって、この野島海岸では1日に4回もの潮の満ち引きがあるため、多くの海洋ごみが打ち上げられる場所になっているんだそうです。

皆さん、手に軍手をし、ごみ袋に黙々と海洋ごみを入れています。

約2時間かけて回収したごみは、「海をつくる会」のみなさんと手分けして分類、計測が行われていきます。


集計後、横浜市野島青少年研修センターへ移動し、今、目にしてきた海洋プラスチックについて講義をしていただきました。


私たちの生活の中から流出しているマイクロプラスチックはどんなものがあるのか。実際に研磨剤として使われている歯磨き粉のマイクロビーズやプラスチック製品を作る材料となるレジンペレットなども手に取りながら講義は進みます。最後に学生発明家 嘉手納杏果さんが発明した「小魚を巻き込まないマイクロプラスチック回収ボート」についてのインタビュー動画も見ていただきました。(※嘉手納杏果さんの発明については文末)

留学生の方も参加していただいての海ごみ出張授業。平塚や伊勢原など遠くから来ていただき、ありがとうございました!

今回活動した野島海岸では、毎月1回、「海をつくる会」のみなさんによる「野島公園で定点調査&海浜清掃」が行われています。今回私たちは13時からのビーチクリーンに参加させていただきましたが、午前中には海の生き物たちの調査も行われていました。

この日は海からすくった砂の中から、小さなアサリや巻貝のアラムシロ、ツメタガイを拾い出し、それぞれの地点での数を数えるきめ細かい調査が行われていました。スタッフの皆さんから、肉食のアラムシロの海中での様子など色々なお話が聞ける貴重な時間でした。
ぜひ みなさんも、横浜市唯一の自然海岸 野島海岸での「野島公園で定点調査&海浜清掃」に参加してみてください。
詳しくは「海をつくる会」のHP、Facebookをご覧ください。
FMヨコハマでは、今年度 海ごみ出張授業を受講していただける学校を大募集しています。
対象は、小学校高学年~中学生(総合学習、環境教育、探究学習/SDGsなどに対応)
所要時間:45〜90分(ご要望に応じて調整可能)
実施形態:教室内での講話・発表・質疑応答 / 海岸での簡単なワークショップ等
費用 は 無料です!
お問い合わせ
横浜エフエム放送株式会社 事業部 兼SDGs推進担当 石原文男
E-mail: ishihara@fmyokohama.co.jp
※ 学生発明家 嘉手納杏果さんの発明について詳しくは「公益社団法人発明協会」のHPをご覧ください
〇アマモの発芽・育成装置及び方法
解説動画
〇小魚を巻き込まないマイクロプラスチック回収ボート
解説動画
※講義会場となった横浜市野島青少年研修センター